私の転職履歴 32 2024/4/30
このとき、私は人生で初めて無職という境遇になりました。本当に失業したわけです。よって最初にしたことは、ハローワークで失業給付金の申請をすることでした。
次に幾つかの紹介会社に登録をし、自分でもできる範囲で求人広告を見つけてこれはという募集に応募し続けました。気分的には、それほど悲観的にはならず、そのうち見つかるだろうと気楽に構えていました。事実、1か月もすると有力な案件がぼちぼちと出てきました。ところが、最終段階になって没ということが続きました。全て外資系でした。日本の責任者が推していても、本国の了解が取れなかったといいうことでした。日本の責任者は面接した上で判断しているわけですが、本国は採用要件に不足があったり満たしていないことがあったりすると首を縦に振らないようでした。例えば、公認会計士資格の保持、TOEIC850点以上、積極性と自信の有無。こうした要件に拘泥する外資系が日本で伸びない理由がわかるような気がしました。日本には、非関税障壁が存在するなどと言いますが、実務や業界を知らない人材を揃えて、内部での意思伝達だけがスムーズな集団が負けるのは当然です。この頃は、そうした点に気が付いて採用方針も変わったようですが、私が転職活動をしているときは、まだまだそうした要件の比重が高かったと感じました。
私の経験の一つを紹介しましょう、面接は一通り終わって工場見学ということになり、その段階では、応募者は2~3人に絞られていたようですが、日本人スタッフは私が第一候補という扱いでした。そして3日ほど後に最終結果が出ましたが、私は大変残念なことに没でした。理由は、その企業が抱えている課題解決に対する意欲不足と自信がなさそうだからということでした。多分、選ばれた人は、「私に任せて下さい。こうすれば、うまく行きます。」などと胸を張って主張したのでしょう。私は、そのようには答えませんでした。
しかし、どう回答すべきだったのか。確かに、日本人は謙遜、控えめを美徳とするので、何でもできます、お任せくださいなどと言うことに抵抗を感じますよね。でも、それではダメなのです。募集する側は、重要な課題を解決するために外部から人材を探しているわけですから、自信がありませんでは、不安を抱かせることになるだけですね。決して採用はしませんね。では、どのような対応がいいのか。この点が成否の分かれ目です。次回はこの辺を解説します。
とまあ、こうしている間に2か月があっという間に過ぎました。これは、やばいなと思い始めました。転職は止めて、何か別の仕事をするか・・・。以下次号。