私の転職履歴 34 2024/5/27
私の履歴に戻りましょう。54歳での転職活動は思った以上に厳しいモノでした。面接のオファーはある程度はありましたが、最終にはなかなか至りませんでした。これは、ちょっと無理かなと思い始め、何か個人事業を考えないといけないかなと思った矢先にある紹介会社から案件がありました。その業界ではどちらも老舗である日本と米国の企業による合弁販売会社でした。製造業を第一希望としていましたが、えり好みはしていられなかったので、そのオファーを受けることにしました。最初は、その販売会社のトップとの面接でした。とはいっても、当時の私と同世代の方でしたので、話がしやすかったことを覚えています。次の面接は、米国側とのインタビューを予定しているが、該当者には追って連絡するということでした。10日ぐらいして2時面接の連絡がありました。テレビ面接ということでした。当日指定された場所に行きましたら、他の候補者もいるので順番が来るまで面接室前の廊下の椅子で待たされました。その間に出入りする他の候補者を見ていましたら、皆さん確実に私より若いわけです。募集職種は、CFOだったのでおじさんにもチャンスはあると思っていましたが、そこで見かけた数人の候補者は30代から40代のようでした。正に自信がありそうで、活力がみなぎっていましたね。こりゃ、今回もダメかなと思いました。
さあ、私の順番が来ました。テレビ面接自体が不慣れだったので、結構緊張していたと思います。このときは、アジア、ヨーロッパを管轄するフランスの会社が面接相手でした。フランス人の面接官は、同年代に見えました。一通りの挨拶後に幾つかの質問がありました。職歴について、経験した職種の具体的な説明を求められ、管理職としての姿勢に関するものでした。それ以外は、日本文化、歴史に関する質問が出てきたのには少し戸惑いながらも、私の知識を総動員して答えた思い出があります。フランス人は、日本文化、歴史、といったものに興味がある人が多いと聞いたことがありましたが、面接官もそうした人であったのでしょう。ということで、ある程度の手ごたえを感じつつ帰路に就きました。
次にもう一回、インタビューがあるという連絡が翌日にありました。次は、米国の本社とのことでした。今度は、電話インタビューでした。実は、電話が一番難しいのです。テレビならば、ニュアンスを表情やジェスチャーで補足することもできますが、電話はそうはいきません。明確に発言しないとうまく伝わりませんから、前回のテレビよりずっと緊張していました。私の携帯に直接かけてくることになっていたので、自宅で静かに待っていました。呼び出し音が鳴りました。これで、決まる電話です。ぐっと腹を据えて電話に出ました。以下次号。